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「売掛金滞留管理の手法」では,この請求書データと経理残高データとをドッキングさせることで,両者に差があれば,その数値が不突合値として明らかになる方式がとられています。
D売掛金残高確認の落とし穴→売掛金滞留管理の手法によれば,落とし穴には落ちな V稲 債権管理の万能薬とされている「残高確認」には,4つの大きな落とし穴があることを先の章で指摘しましたが,これらの諸問題が「売掛金滞留管理の手法」を用いることで解決されるのでしょうか。
検証してみます。
第1の落とし穴は,残高確認書の結果がわかるのが遅いという問題でした。
残高確認書の回答がまとまるのには,普通5ヵ月〜6ヵ月くらいかかり,決算日明けに発生した不良債権を見つけるとしたら,最長1年半先になることもあります。
これでは,迅速な対応ができないではないかという悩みです。
「売掛金滞留管理の手法」を利用した場合,「売掛金滞留管理表」が毎月作成できることになるので,翌月には即,結果がわかり,早急な手を打つことが可能となります。
第2の落とし穴は,残高確認書で100%回答を得るのはなかなか難しく,したがって,未回答先に不良債権などがあった場合,どうするかといった心配です。
続けて第3の落とし穴を見てみます。
当方の売掛金残高の総額が先方と合致していても,その中に回収遅れが含まれているかもしれない,これでは債権管理の役に立たないという危惧です。
第2,第3いずれの落とし穴も,自社の売掛金が正しいかどうかを知るのは,相手の返答次第になります。
残高確認なのだからそれで当たり前ですが,自分の債権は,まず自分でその正しさを確認し,それから客観的な証明を求めて残高確認を出すのが本筋なのです。
「売掛金滞留管理の手法」は,この点を解消します。
すなわち,「売掛金滞留管理表」で自社の売掛金のうち,残ってよい部分と未回収または不良債権部分とを明確に区分して確認します。
それから先方への残高確認を発送するのです。
第4の落とし穴は,不正と押し込み販売にかかわる込み入った問題です。
これらは,まさしく残高照会では判明し得ないヶ−スです。
「新手法」は,この手の滞留債権を見つけ出すのは得意とするところです。
E自社の回収状況を把握している経営者はいない→売掛金滞留管理の手法によれば,回収状況をすぐ把握 できる。
例えば,部長さんが自分の管轄する部門の回収管理状況を知りたいと考えても,全体を一覧で見られる適当な帳簿資料がないのが実情でしょう。
「売掛金滞留管理表」の特徴,便利さ,実用性について,ここまで多角度から述べてきましたが,「売掛金滞留管理表」の最大の使い勝手のよさが発揮されるのは,実はこの項目についてなのです。
「売掛金滞留管理表」は,回収遅延,不良債権がどこにあるかなどの情報が見やすい形で,しかも全体を一覧表示した作表になっているので,経営者,部長職の方々は,この表を見て状況を把握し,ただちに改善指示を出すことが可能となります。
システムの概要 売掛金滞留管理の手法について,概要を説明します。
これまでのところでも,要所要所にすでにふれてきているので,おわかりの部分も多いと思いますが,全体を解説するに当たって概要をまとめてみました。
まずは,システムの全体の姿を見ていただきましょう。
(1)基本的な考え方 売掛債権,すなわち売掛金と受取手形について,品代金の正しい回収を的確に管理することで,回収遅延の発見,資金繰りの潤滑化,金利削減,不良債権の発生防止を目指します。
具体的には, @売掛金が所定どおりの期日に,所定どおりのサイトで,所定どおりの金額が回収されているか。
A売掛債権の回収状況について,月ごとに経営者および営業の主管者,経理責任者が,全般の状況を十分に把握しているか。
B販売にかかる「支払い」と「回収」サイトの対応実績を明確にし,サイトの勝ち負けによる金利負担の実態を把握する。
これらの諸問題をデータベースをもとに解析し,独特の方法でアウトプット作表して提示するというものです。
(解説1)所定どおりの回収 このうち,最初の項目には,売掛金滞留管理システムのコンセプトが集約されています。
まさしく売掛金の管理は,所定どおりの期日に,所定どおりのサイトで,所定どおりの金額が回収されているかということを管理するのが究極の目的であり,同時にこれは売掛金管理の基本なのです。
しかし,現実を振り返ってみると,このいってみれば簡単なことがなぜうまくいかないのでしょうか。
ここで,次のような意見が出てくるかもしれません。
「所定どおり所定どおりというけれど,うちの会社では,所定どおりの取り決めなどはない。
代金の回収は,翌月請求でもらえるだけの額をしっかりもらうだけだ」と。
所定どおりの所定とは,取引先との間で,取引開始のとき取り決めた回収条件をいい,20日締め,翌月末起算,90日後満期手形で代金を授受するというような形式でとり行われているのが普通です。
ここが重要なところですが,日銭商売の小売店は別にして,掛売りで営業をしている多くの会社では,販売取引成約時には回収条件を明確にしておくことは当然なのです。
営業の仕事は,販売したのち代金を回収し終えて完結するのですから,回収条件,すなわち所定の条件でないといけません。
もし,あなたの会社が,所定の回収条件が不明瞭であるのなら,この際,必ず明確に設定すべきです。
売掛金滞留管理システムは,所定の条件が前提となっています。
とはいっても,回収条件の定かでない会社でも,おおまかな条件をおいて,システムを実行することは可能です。
この場合,作表の精度はかなり落ちますがやむを得ません。
実態を見ながら,徐々に自分の会社に合った方式基準を模索していくことです。
(解説2)システムの体系 では「売掛金滞留管理システム」が,どのような体系になっているのか説明しましょう。
全体の概略フローチャートは まず最初に,売掛金のデータベースが必要となります。
これは,7ヵ月分の得意先ごと売掛金の計上と消滅の月間データであり,端的にいえば,請求書の合計欄7ヵ月分の集積体をとりあえず想定してもらえば結構です。
この「売掛金7ヵ月データ」は,最初に1度構築すればよく,これが当システムのデータベースとなります。
いまひとつ必要なのは,前述の所定サイト,つまり回収条件です。
これも最初に1度だけ設定すればよく,以後は変更があったときに手直しするだけです。
この回収条件の設定に,当システムの大切な条件が組み込まれており,その一例が「滞留月」と「回収月」の設定です。
これについては,あとで詳しく述べます。
この2つのデータ,すなわち「売掛金7ヵ月データ」と「回収条件」をドッキングさせて,「売掛金オリジナルデータ」を作成します。
これをパソコンにかけると,パソコンの中で瞬時に加工され,大きく分けて次の3種類の作表ができあがります。
@
作表を完成したあとのデータは,その中で最も古い6ヵ月前データを消去し,翌月の新しい月次データに順次置き換えていく作業を必要とします。
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